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旧遺伝情報制御学研究室(加藤教授)の論文が国際誌Reproductive Toxicologyに掲載されました。

論文タイトル

Presence of human herpes virus 1-thymidine kinase in testis of azoospermic infertile herpes-infected patients

 著者

Chen M, Cai L-Y, Yoshida S, Takekoshi S, Kajiwara H, Nishimura N, HongHua H, Kato T, Izumi S-I, Kato Y.

Journal:  Reproductive Toxicology

http://dx.doi.org/10.1016/j.reprotox.2018.09.007

 

説明

本論文は,ヘルペスウイルス感染している無精子症不妊ヒト精巣に、ウイルスのチミジンキナーゼ(HHV1-TK)の存在をmRNAおよびタンパク質レベルで確認した、初めての研究成果を報告したものです。

 遺伝情報制御学研究室では、以前からヘルペスウイルスのHHV1-TKと雄性不妊との関連を調べてきました。この現象は、HHV1-TKを発現させたトランスジェニックラットで観察していたものですが、ヘルペスウイルスHHV1に感染したヒト男性でも、同じ様に不妊の原因となっているのではないかという、疑問から調べてきたものです。これまでに、不妊患者の精液中にウイルスDNAがある事を報告してきましたが、試料入手の困難さもあり、精巣内でHHV1-TKが存在するとの証拠がなかなか確認ができませんでした。今回、生検により採取したヒト精巣組織を使って、RT-PCRによりHHV1-TKmRNAの存在を確認し、免疫組織化学的によりHHV1-TKタンパク質の存在を実証しました(図参照)。このことは、HHV1-TKがヒトにおいても不妊の原因となりうることを、世界で初めて示した事になります。遺伝情報制御学研究室での研究はここまでですが、本論文を世界に向けて発信できたことで、何処かで引き継がれ、HHV1-TKによる雄性不妊の機序が解明されることが期待されます。

図の説明A. RT-PCRによるHHV1-TKmRNAの増幅。右端で示した位置が、HHV1-TKmRNAの増幅物の位置。調べた30試料の20HHV1-TKmRNAが確認された。B. HHV1-TKの免疫組織化学。生検で採取した精巣組織について、ヘマトキシリンーエオシン染色(HE)像(左)、核のDAPI染色(青、中)、DAPI染色とHHV1-TK(赤)を重ねた像(左)を示した。HHV1-TK陽性を示した22試料のうち、主な8例を示した。Johnsen’s scoreは、HE像から判定した精巣組織の正常ー異常の数値(10-1の範囲の整数値で表示)

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