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プロテオミクス研究室と旧遺伝情報制御学研究室の共同研究の論文が、Cell Tissue Res (2018) 371:339-350に掲載されました。

タイトル:TGFbeta signaling reinforces pericyte properties of the non-endocrine mouse pituitary cell line TtT/GF
(Tsukada T, Yoshida S, Kito K, Fujiwara K, Yako H, Horiguchi K, Isowa Y, Yashiro T, Kato T, Kato Y )

論文はこちらから閲覧できます。

解説:本論文は、平成26年度(2014年度)私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」(代表・戸村秀明教授)の中で行われている研究の成果をまとめたもので、プロテオミクス研究室と旧遺伝情報制御学研究室以外に、東邦大学、自治医科大学、杏林大学の研究者が参加しています。本事業では、下垂体のホルモン産生細胞を供給する幹・前駆細胞の働きを解析していますが、本論文は、マウス下垂体腫瘍から樹立された株化細胞TtT/GFの未分化性に着目して、その分化能を調べたものです。TGFβを作用させると、この細胞はペリサイト(周皮細胞)様の性質をもつように分化する事を見出しました。ペリサイトは、細胞全体が基底膜に包まれて、毛細血管壁を取り巻くように存在する細胞です。 血管の成熟、安定化などを担っているとされ、分化能を持ち細胞供給にも関与しているとの研究があります。


図の説明:TtT/GF細胞をTGFβで処理すると細胞の形状が変わることから、発現する遺伝子とその産物であるタンパク質の変化が推測できる。網羅的なタンパク質の解析を行い、幾つかのマーカータンパク質を細胞免疫染色で調べた。その結果、ペリサイト(周皮細胞)に特徴的なNG2、Nestin、CollagenなどがTGFβ処理によって著明に増加していることが判った。

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